率直に楽しかった。
1年以上も足が遠のいていた生の現場。
不安が無いと言えばそれは全くないとは言えない、妙な緊張感。
しかし、渋谷駅から会場に向かうまでの坂道
「ああ、そうだった。現場に向かうということはこんなにも楽しい気持ちにさせてくれるんだ」
そのことを改めて感じさせてもらった。
コンサートはアーカイブ配信されるので公演内容やセットリストに関しては触れずに、今回は渡辺大輔のステージを見て、感じたことのみを書いてみようと思う。
舞台ではなく、歌だけのステージの彼を見るのは今回が初めてだ。
まず立ち姿が美しい、品よくステージ上にたたずむその姿は、ともすれば距離感を感じてしまうものだが、それを感じさせないのはなぜか、その答えはすぐにわかった。
その歌声はとても丁寧にそっと観客の心に置いていくように。
歌声で鼓舞するのではない、観客に届けようとすることを第一に考えているかのような歌声、その心が体現されているからこそ、立ち姿が決して遠くないのだ。
そして彼のバカみたいな真っすぐさに、私のような偏屈な人間は構えてしまいがちなのだが、それを感じさせない。最近で言うとEXITの兼近に感じる雰囲気と似ているのかもしれない。
